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2017-07-07

オオミズアオに出会う

12月10日有楽町のジャパンシルクセンターで「絹まつり」をしている時、皇居から飛んで来たのでしょうか、 低い草の植込みの葉の上になんとも美しい見た事もない竜宮城からやって来たような蛾?蝶?がいるではありませんか!通行者も立ち止まり、道も通れないほどになってしまいましした、私(筆者)は「これはヤママユガ科で、北海道から九州の各地に生息し、バラ科、ブナ科、クルミ科、など広い食性を持つ『オオミズアオと云う蛾ですよ』と言うと、スマホで写真撮る人、名前をメモする人、会社に帰ってカメラを持って来る人、大盛況です。

ちょうど展示用のオオミズアオの薄い茶色の油紙の様な繭を持っていたので、それも皆さんにお見せすると、さらに盛り上がった事は言うまでもありません。殆どの蛾は女性には嫌われ者ですが、同じ蛾でも姿形が美しいと、もてることしきりでした。

*この成虫は年2回発生し、春に羽化した成虫から生まれた幼虫は樹上で葉を綴って繭を作りますが、夏に生まれた幼虫は餌植物から降り、落ち葉等を綴って繭を作り越冬します。非常によく似た蛾に尾の長いオナガミズアオがいます。

冬の里山散策の時、上記食性の樹木の下の枯れ葉を探索して繭を探すのも楽しみです。

野蚕の織物がペコペコ波打つわけ!

ムガ蚕やタサール蚕の生糸(紬糸ではありません)のテンションをかけた平織はアイロンした時は素直に艶やかな光沢を放ちながら平になりますが、湿度と温度が高い時ほど、暫くすると不規則な小さな凹凸ができます。

何故でしょう!その訳は絹糸を構成する縦に繋がっているアミノ酸の分子の繋がりに家蚕には見られないゆるみがあるからです。それがアイロンすると伸び、湿度と温度が加わると縮むのです。それを避けるには色々な方法があります。

悪い事ばかりではありません、緩衝性に富み、まさかの時護身してくれます。
野蚕は保、放温性、保、放湿性、防紫外線性、抗菌性等に優れた自然からの贈り物です。

最近の絹製品では健康用品が人気です。
柞蚕(野蚕)のマスク、腹巻き、シーツ(超人気)、エリ蚕のマフラー、ムガ蚕の金色ストール。
天蚕(野蚕)入りハンドクリーム。桑茶(高血圧の方にお勧め)。

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