今泉の絹の話

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絹のストッキング、靴下

絹の靴下の歴史

日本では、絹は晴れ着用として他の繊維とは別格に扱

われて来て、靴下に使うという発想には馴染まなかった

様ですが、昨今絹のストッキングや靴下が蒸れなくさっ

ぱりしてなんとなく気持ちが良いと云うので静かなブー

ムになっています。

絹の靴下が世界の歴史に登場するのは、1547年イギリ

ス国王ヘンリー八世へのスペインからの贈り物の中の一

つにあったそうです。

ヨーロッパの絹生産はフランス、イタリアが盛んであり

ましたが、当時スペインはヨーロッパの最強国で、服飾

などの流行の発信地でもあった事を思えばうなずけます。

それまでの靴下は革、毛、木綿が使われ、保温を主とし

た装飾的なものでした。

ところが絹の靴下は薄くて透明感があり艶やかで、軽く

伸縮性に富み、足にフィットして履き心地も良く、女性

の脚線美を強調出来ると云うので、スペインからイギリ

ス、フランスへと瞬く間に広がって行ったようです。

ヘンリー八世のあとを継いだイギリスのエリザベス一

世は絹の靴下をこよなく愛用したといわれています。

20世紀初めになってアメリカで爆発的に流行し一世を

風靡しました。それまで日本からの絹の輸出はヨーロッ

パ中心でしたが、アメリカへの輸出が主流になってゆ

くのです。

しかし1938年ナイロン生産が工業化されて、細くて太

さにもムラがなく、透明感があり、丈夫で安価なナイロ

ン製ストッキングが絹のそれに取って代わりました。現

在ではパンテストッキングが中心になっています。

絹のパンテストッキングの復活

絹のストッキングやパンストの泣き所は摩擦に弱く、

すぐ穴があいてしまい、高価な割には耐久性に欠ける点

が最大の弱点で、逆にナイロンのそれは摩擦に強く伸縮

性に富み、価格も安いので、瞬く間に広く一般化し、絹

のストッキングなどを駆逐してしまいました。

ところがポリウレタンやナイロンと絹を会わせて1本の

糸にする技術が開発され薄くて透明感があり、摩擦に強

く、伸縮性に富み、絹の感触を満喫出来るストッキング

等が登場すると静かなブームが起きてきました。

今日のシルクストッキングなどは殆ど化繊を芯にして、

芯の周りに絹を巻き付けた糸で編まれたものです。

新しいシルクストッキングの糸の構造

シルク・シングルカバーリングヤーン

伸縮性の大きいポリウレタンの糸を芯にしてシルクを巻

き付け、表面は全面シルクになる様に作った糸。

シルク・ダブルカバーリングヤーン

ポリウレタンの糸を芯にしてナイロンの糸を巻き付け、

強度を補強し、もう一層シルクの糸を巻き付けると云う

三重糸。

ハイブリッドシルク

ナイロン等を芯にしてその周りを数本の細い絹糸で芯と

同方向に並べて覆い、糸の表面は絹となる様にしたもの。

パンテストッキングの編み方

ウーリータイプ

主にハイブリッドシルク糸を仮撚り加工し、細かにカー

ルさせて、その糸を何本か合わせ、撚りをかけて編み、

精練、熱収縮したもの。

シャータイプ

カールのない糸を何本か会わせ、甘撚りをかけて編んだ

もの。絹100%の靴下はこのタイプが多いが、価格も高

く、生産量もあまり多くありませんが少ない。履き心地

が良いので 根強いよい人気があります。

ケンネルタイプ

ウーリー、シャータイプの中間の糸で編んだもの。

サポートタイプ

伸縮性の大きいポリウレタンの繊維の回りに絹やナイロ

ンでカバーリングした糸で編み、編立後に精練したもの。

パンテストッキングの流行

世界中、中性から現代にかけて女性の衣料は重装から軽

装になって来て、足を露出して曲線美を表現する様にな

り、パンテストッキングの需要は益々増加しています。

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