有史以来世界各地でそれぞれ幾多の生活があったように、布もまた相応の用途をもって自然界の動植物と同様、厳しい適者生存をくぐりぬけ、発展を続けてきました。その中でインドの染織は世界各地に多大な影響を及ぼしてきました。
私達は全てのものが高度に発達した現代にあってなお、インドの手作りの布に魅せられるのはなぜでしょうか。微妙な不均一の美しさでしょうか。それとも途方もない時間のかかる技術の極地に畏敬の念を禁じ得ないのでしょうか。
ところがインドの伝統染織も次第に機械化の波にさらされ、技術の保持、育成に手を打たなければならなくなりました。貴重な生きた無形遺産ともいうべきものをより広くの人々により使用され、支えてゆく必要にせまられています。布に興味のある方は是非ご参加いただき、各方面の交流から新たな発見をし、技術の向上にも役立てることができると信じます。
長谷川千代・今泉雅勝 |